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データ事業局

会社を、日本を、世界を広い目で。

データ事業局 データベース第三部 川久保学

「会社四季報 未上場版」の編集長になられたんですね!

そうですね。去年までは『日本の企業グループ』編集長をしていて、今は『会社四季報 未上場版』(以下『未上場版』)の編集長です。
簡単に説明すると、『日本の企業グループ』は上場会社のグループ会社情報を収集、とりまとめて掲載している本です。『未上場版』はその名の通り、上場していない企業に関して、会社四季報のようなページを作って掲載している本ですね。

編集長の仕事は、やはり大変ですか。

編集長として名前が載るということで、やりがいとともに責任を感じますね。
また、未上場版は年2回発行から年1回発行になったばかりで、ちょうど今の時期は今まで調査表を送っていた時期なんです。最近は、既存の掲載会社から「調査表が来てないんだけど……」という心配のお問い合わせも寄せられていて、各企業に「掲載してほしい」と思ってもらえる刊行物であるということにも、大きな責任を感じます。
また、有価証券報告書や決算短信を出している『会社四季報』の調査対象企業と違って、『未上場版』の調査対象となる企業は公表している情報も千差万別なので、各企業ばらばらの回答を同じ形式に揃えて本として出す、という点はすごく難しいです。でも逆に、こちらの聞き方次第で得られる回答や掲載できる情報の質も変わってくるので、そこが面白いところでもあります。

今後、未上場版をどのようにしていきたいですか?

年1回発行になった際に、掲載社数も増やして判型も大きくリニューアルしたんですが、社数はもっと増やしていきたいですね。
個人事業主などを除いて、いま日本には200万社ほどの企業があると言われていますが、そのうちの3,700社が上場企業なので、言ってみれば残りの199万社以上は未上場会社なんですよね。
その中にはある分野ではシェア1位の企業があったり、100年以上続いている老舗企業も数万社あるらしく、こんなに企業の数が多いのって、世界的に見ても珍しいんです。
また、いわゆる「ユニコーン企業(=時価総額10億ドル以上と評価される、未上場ベンチャー企業)」もあったりします。そういう企業をどんどん掲載して、掲載項目も工夫してより時代に合ったものにして、もっと世の中に日本の未上場会社の情報を発信していきたいなと思います。
そのために情報ツールを使ったり、新聞雑誌などを読んでいろいろなところにアンテナを張って、掲載したいなと思う企業を見つけてはアプローチしていきたいです。

掲載会社はそうやって少しずつ増やしているんですね。

はい、基本的にはまだ未上場版に掲載していない企業で気になる会社を見つけたら、アンケートを送付し回答してもらって掲載しています。
このアンケートはおかげさまで回答も多くいただけていて、その点は「東洋経済」「会社四季報」というブランドにすごく助けられているし、それを強みにこれからも「東洋経済」だから出来ることをしていきたいですね。

話が前後してしまうんですが、川久保さんは大学院で宇宙工学を学ばれていたんですよね。宇宙工学の研究から東洋経済は、結構な方向転換だと思うんですが……

よく言われます(笑)
宇宙工学を学んではいたんですが、仕事にするということは私はあまり考えていなくて、就活当時は理系らしくメーカーの技術職や研究職などを見ていました。
ただ、普通の研究者で終わってしまって良いのか?という気持ちもあって、世界をもっと広い目で俯瞰したいなという思いもあって。そこで、この世界を回しているのは経済だ!ということで当社を受けてみた、というのがきっかけです。
ただその当時経済についての知識は全然なくて、大丈夫なのかなとか思ったりもしました(笑)
最終的に入社の決め手となったのは、データ事業局の先輩社員(桶 康義さん)の話を聞いたことですね。
同じ理系出身で、こんなに面白いことを考えて仕事をしている人がこの会社にはいるんだと思って、入社を決めました。

なるほど。川久保さんご自身は、これからどんな面白いことに挑戦していきたいですか。

直近では、まだ未上場版の編集長になったばかりなので未上場版が最優先事項ですが、ゆくゆくは新しいサービスを考えて提供していきたいです。
私は入社当時の配属はデータ事業局内のシステム部門で、いろいろなデータ編集部門と少しずつ関わりながら日々仕事をしていたんですが、その際に新しい刊行物の立ち上げなど新規事業にも関わることがありました。今は自分もデータ編集部門にいますが、そのころの名残なのか、何でも屋さんのように(笑)いろいろな仕事に関わっていたりもします。そうやって部署の垣根を超えて、広い視点で仕事をし、その中で既存の区分けに縛られない新しいサービスを生み出していければな、と思っています。
東洋経済には今まで蓄積してきたたくさんのデータがあって、世の中ではITもどんどん進化しているじゃないですか。このデータ×ITでやれることって、まだまだたくさんあると思うんです。若い人や入社したばかりの人も、ぜひ声をあげて新しいアイディアを出していってほしいですね。

※所属・役職は取材時時点のものです。

プロフィール

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データ事業局 データベース第三部

川久保学

1984年神奈川県生まれ。東京工業大学機械宇宙システム専攻(現工学院機械コース)を修了。2010年東洋経済新報社に入社。まずはシステム部門でITインフラの構築や業務システムの開発に携わった。現部署では『日本の企業グループ』(上場会社・有力未上場会社のグループ企業を収録)の調査・編集などを経験。現在は『会社四季報・未上場会社版』を担当。

編集後記

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データ事業局 データベース第一部

丹羽夏海

「自分のメイン業務以外でも、部内の様々な仕事をこなす何でも屋さん」というのが、私が思っていた川久保さんのイメージです。ところがお話を伺ってみると、部内どころかもっともっと広い視野で、世の中を俯瞰する目を持った人だ!と認識が改まりました。川久保さんの視点をもって私の仕事をするとしたら、どんな風になるんだろう。川久保さんのことを知ると同時に、自分の仕事を顧みるきっかけにもなる、実りあるお話でした。