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社員インタビュー

編集局

記事を作り上げるのはチームプレイ

編集局 会社四季報センター業界地図編集部 中山一貴

入社3年目ですが、仕事に対する印象はどう変わりましたか。

最初の3年間は企業情報部に配属されて記者をしていました。入社前は、記者の仕事は個人作業ばかりだと思っていましたね。けれども実際は編集者と二人三脚で記事を作っていて、それには少し意外でした。自分から企画を提案することもあれば、編集者が「こんな記事書いてみたらどう?」という風に提案してくることもある。記事を書くにあたっては、どんな内容にするか、誰に取材したら面白いか、など色々相談します。自分が書いた原稿について編集者が「もっとこういう順番にしたら良いのでは」とか、「こういう内容加えたら?」と言ってくれることもあって。そういう意味で二人三脚なのかなと思います。

記者生活の中で印象に残っている取材はありますか。

食品メーカー大手の味の素の西井孝明社長に取材したのですが(『週刊東洋経済』2017年6月3日号掲載)、働き方改革に力を入れている企業なので、その部分を質問したときに「ワーク・ライフ・バランスとよく言われるが、ライフは人生そのもの。会社での仕事も、普段の生活もライフの中にある」という話をされていて。「早く仕事を終えて家で料理をしていたら、この調味料使いづらいな、など新たな気づきが出てくる。それが商品開発に繋がることもあるから、ライフは仕事にとって大切だ」とも話していて。記者としては変わっているかもしれませんが、個人的にはライフを重視したいと思っています。大企業の社長がそう話しているのを聞いて、もっと話を聞きたい!とワクワクしました。

逆に、しんどかった経験はありますか。

1年目の夏頃に初めて記事を書いたときのことです。ニュースの記事を編集者と二人三脚で執筆していて。私はどうすれば良いのか分からなかったので、手に入れた情報を逐一編集者に報告していました。でもそれを何度もやっていたら編集者が「ガキの使いじゃないんだから何でもいちいち報告してくるな」と。

編集者の意図は「もう少し自分で考えて」ということだったと思います。最終的には記事を書き上げるという目的のために二人三脚で走っているわけだから、その過程で「こんなことありました」って報告するのではなくて、「こういう話があったからこう書けそうです」と言ってほしかったのでしょうね。今振り返ると、当時は相談することが目的になっていたのかなと思います。早い段階でそういう風に喝を入れてもらえたのは良かったです。

今年は業界地図の編集長を最年少でされて、実際やってみていかがでしたか。

編集長は小さな経営者で、マネジメント能力が必要なのだなと思ったことが発見でした。部署内でどのページを誰に割り振るかを考えたり、営業など他部署とのやりとりもありました。時には書籍出版の担当者からアイディアをもらうことも。今までは記者と編集者とのやりとりで完結していたのが、全社一体となって1の出版物を作るということを実感できたのは大きかったですね。

あとは私が若手なので気を遣ってもらうこともありました。ただ、ありがたいと思いつつも編集長として頼りがいがある人だと思ってもらいたいと考えていました。また自分で決断しなければいけない一方で、経験がないから先輩に頼らなければという両方のバランスをとるのは最後まで大変でしたね。とはいえ今までは自分が担当している食品やビール、スーパーの業界しか見ていなかったのが、他業界の担当記者が相談してきたときに、相談にしっかり乗れるよう色々と調べると少しずつ知識の幅も広がってきて。今『週刊東洋経済』の編集部で自分がやったことのないテーマを扱う上で良い経験をさせてもらったのだなと思っています。

この10月に週刊東洋経済の編集部に異動されたのですよね。

記者をしていたときと比べて、頭の使い方ががらりと変わりましたね。記者は自分が担当している業界で面白い記事が書けないかなという発想で基本的には動いていて。だから時には企業が何かを発表すれば記事にできるし、待っていても書ける体制であった。でも編集者は自分でゼロから企画を考えて、どんな特集が読まれるだろう、と考えて具体的な案を作っていくというのがあるので。待っていても何も始まらないのだな、と思いました。もちろん記者も自分から動くこともありますけど、編集者は常に頭を動かさなきゃいけない。また今までは自分が担当していた食品系の情報にアンテナを立ててニュースをチェックしたり、街中ではスーパーやコンビニを見たりしていましたが、これからは何でも面白そうなものにアンテナを張らなきゃいけない。そこは記者をやっていたときとはまた違って大変ですが、面白いですよ。
 

※所属・役職は取材時時点のものです。

プロフィール

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編集局 会社四季報センター業界地図編集部

中山一貴

1991年生まれ。東京外国語大学中国語専攻卒。在学中に北京師範大学文学部へ留学。2015年入社。企業情報部の記者として、スーパーなど小売り・食品・飲料・たばこ業界を担当。2017年10月より『週刊東洋経済』編集部。『会社四季報 業界地図』 2018年版の編集長。

編集後記

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編集局 報道部

若泉もえな

すごく丁寧な人、というのが中山さんに対する印象です。仕事でわからない部分を聞くと細かく教えてくれたり、私の担当業界に関係のある情報を教えてくれることも。日頃のやりとりから、常に相手側に立って考えてくれているのだな、と感じています。私は今入社1年目ですが、どれも今聞けて良かったなと思うお話ばかり。私自身もとても勉強になったインタビューでした。